第7回 One Health Relay Report(酪農学園大学 蒔田 浩平 教授)


第7回目は酪農学園大学 蒔田先生による「ウガンダの酪農生産性向上について」のお話です。

 

 蒔田 浩平 教授

 酪農学園大学 

 獣医学群 獣医疫学

 

 【研究テーマ】

 ・日本と発展途上国における家畜および人獣共通感染症制御方法計画に資する定量的疫学

 ・ワンヘルス(学際的アプローチ)

 ・エコヘルス(異分野・住民/行政当局とも連携した超学際的アプローチ)

 

「超学際的アプローチで達成したウガンダの酪農生産性向上」

 

疫学は集団における病気の発生状況の把握と病気をなくすロードマップを示す学問で、これまで多くの感染症について日本を含むアジアとアフリカ地域の計14か国で研究して来ました。

超学際アプローチとは、専門性の異なる研究者が連携し(横の糸)、さらに研究・行政・コミュニティー(縦の糸)が連携することによって、得られた「知」を効率よく住民に還元し、問題解決に結びつける手法です。

ウガンダではJICA草の根を通して、獣医学と農学専門家が連携し、研究結果に基づき普及パッケージを作成し、地方行政・コミュニティーとの連携で地域に根付かせました。この結果、牛と人の病気の原因となる病原体が減って、乳量は2割増加しました!今でも現地の農家から、「雨季で雨が降ったぞー」などと気軽にSNSで電話が掛かってきます。

 

更新がなかなか行き届きませんが、研究室とOIEコラボレーティングセンターのホームページも覗いてみてください。

https://veterinaryepidemiology.jp/

 

          

 ミャンマーでのブルセラ病調査                ウガンダにおけるJICA草の根技術協力事業での牛群検診       

 

  

 

 

 

 

 

 ウガンダで生産者とJICAプロジェクトで共催した酪農セミナー。

 一頭につき一枚の布で乳頭清拭を行う一頭一布技術推進のため、

 日本の市民から送られた布を掲げる参加者。