1月13日 Dr.Yewdell WISE/LP特別講義を開催しました


米国国立衛生研究所(NIH/NIAID)のCellular Biology and Viral Immunology Sectionを率いるJonathan Wilson Yewdell博士をお招きし、WISE/LPセミナーを開催いたしました。

 

Yewdell博士はペンシルベニア大学でM.D.とPh.D.を取得され、免疫学、ウイルス学、細胞生物学を架橋する卓越した研究成果を上げられています。特に、MHCクラスI抗原処理経路に関する基礎的な発見は、免疫系がウイルス感染やがんをどのように検知するかについて重要な知見をもたらしました。また、若手研究者向けの啓発的なエッセイでも著名な方です。

 

セミナーでは、インフルエンザAウイルス感染細胞において「欠陥リボソーム産物(DRiPs)」がMHCクラスI分子に提示される主要な抗原ペプチドの供給源であるとする「DRiPs仮説」や、免疫監視に特化したリボソームが存在するという「免疫リボソーム(Immunoribosome)仮説」の提唱に至る経緯についてお話しいただきました。 さらに、これらのメカニズムのより詳細な解明や、がん免疫への応用といった最新の知見についても、ご自身の研究者としての歩みを交えながらご講演いただきました。ウイルス学、免疫学、細胞生物学、さらに腫瘍生物学を横断する研究成果は圧巻であり、質疑応答ではDRiPsの定義を巡って活発な議論が交わされました。

 

次週に行われたディスカッションセッションでは、博士課程の学生に向けて「Special Career Lecture」を実施していただきました。科学者として成功するための秘訣や心構えについて多くの貴重なアドバイスをいただき、学生からの多数の質問に対し、一つひとつ丁寧に回答されていた姿が大変印象的でした。

 

ご多忙の中、遠路はるばる北海道までお越しくださったYewdell博士に心より感謝申し上げます。また、スケジュールの調整や旅程の手配、当日の運営にご尽力いただいたWISE Officeの皆様、あたたかく迎えてくださった分子病態・診断部門の先生方、およびラボメンバーに深く感謝いたします。

 

オーガナイザー/司会 川口 虹穂